「美容師として困った話 ①」
どうも!
ゲスの極み美容師のヤミーです。
今日は長年美容師という仕事をしてきて
ヤミーを困らせた
記憶から消えないお客様達のお話。
基本良いお客様が多いので
そうそう困るようなことにはならないんですが
ごくごく稀にわけが分からないお客様が来店されます。
大概こうゆうお客様はリピートして顧客になることは
ほぼないんですが(リピートしても正直困る)
何人か記憶に残る方々がいますので
稼働ネタが無い時にはたまに
その思い出話でも…。
もう15年ほど前のことでしょうか…。
さて、一人目のお客様は…
カヤさん。
カヤさんは初めてご来店のお客様でした。
どことなくうつむき加減で暗い雰囲気。
目を合わせてくれないし、声も小さい。
そしてなぜかバックを預からせてくれない…。
初めての美容室だから緊張してるのかなと思い
席に通してヘアスタイルの相談など
できるだけ優しく話しをします。
「今日はどんな感じがご希望ですか?何でも気軽に言って下さいね。」
「…えっと……こんな感じにしたいんですが…」(バックから何かを取り始める)
カヤさんが預からせてくれなかったバックからでてきたものは
陶器で作られた人形(しかも帽子かぶってる)
状況を理解出来ないヤミー…。
「か、かわいいお人形ですね。
……このお人形の髪の長さくらいに切りたいのですか?」
「……いいえ。…違います……。
このお人形は私にとって、何よりも大切な存在です。とても大事です。
愛おしい存在です。
私がこのお人形に抱く想いと同じように
私自身が他人からそう思われるようにしてください…。」
は?
(何言ってんだ…この人。大丈夫か…。)
しかし、カヤさんはそれ以外のことは話しません。
仕方なくヤミーは
一旦お人形のことは置いといて
カヤさんの髪質、顔立ち、などなど
とにかく似合う髪型を作ることに専念にしました。
結局最後まで
カヤさんはバッグは預からせてくれたものの
お人形だけはずっと大事そうに両手で持っていました。
それ以来カヤさんがまた来てくれることは無かったのです…。
カヤさんの要望に、ヤミーは応えられなかったのです。
でもね。カヤさん。
ヤミーから一つだけ伝えたい事があるんだよ。
他人から大切に思われたいのなら
髪型よりもまず中身だろーがぁ!!
カヤさんがこのブログを目にすることを切に願う。
またネタが無い時にこのシリーズ(ノンフィクション)登場します(笑)